8割「住み心地良い」西部地区7町住民ニーズ調査

update 2011/1/18 18:01


 函館市はこのほど、西部地区7町の住民を対象に昨年実施した住民ニーズ調査の結果をまとめた。住民の約8割が「住み心地が良い」と回答するなど満足度の高さを示した一方、夜間の歩きづらさや日用品の買い物の不便さなど、生活面に一定の問題点を抱えていることが分かった。市は今回の結果を受け、NPOなど民間団体との連携を強め、同地区の活性化につなげたい考えだ。 調査は、2005年度から10年間を期間とする西部地区まちづくり構想の中間評価を行う中で、新年度以降の事業を組み立てる上での基礎資料として実施。国から交付金を受けて行った都市再生整備事業(2006―10年度)の一環にも位置付けている。

 昨年7、8月に都市景観形成地域の7町(船見町、弥生町、弁天町、元町、大町、末広町、豊川町)の1200世帯を対象に行い、547世帯(回収率45.6%)が回答。内訳は世帯主の年齢が70代以上が31.3%と最多で、50年以上住んでいる世帯も26.9%を占める。

 設問は16問。現在の住まいに満足しているかの問いに「はい」と答えたのは332世帯(61.6%)。現在の住み心地には64世帯(12%)が「大変良い」、353世帯(66.4%)が「だいたい良い」と回答している。

 さらに、同地区の街並みや景観について324世帯(61.8%)が「誇りを持っている」とし、379世帯(70.2%)が「今後も住み続けたい」と答えた。現在の暮らしや地域性を好意的にとらえている実態がうかがえる。

 その半面、「夜間街を歩いていて、不安や歩きづらさを感じることはあるか」との問いには326世帯(60.1%)が「はい」と答えた。「日用品の買い物に不便を感じるか」には「はい」が245世帯(45.4%)、「いいえ」が230世帯(42.6%)と評価が分かれた。西部地区に望まれる施設やサービス(自由回答)では、大型ショッピングセンターや複合施設を求めたのが32世帯で最多。以下、図書館・図書室が25世帯、子どもが遊べる施設が18世帯と続いている。

 同整備事業では街路の石畳化や臨海研究所の整備など、ソフト面では「おでかけバス」の試験運行などに取り組んだ。市街づくり推進課は「すぐに効果が表れるものではない。長い目で取り組みを強化したい」と話し、今後はNPOと協働しての流通・居住支援や民間主体の取り組み促進を進めていく方針。

提供 - 函館新聞社


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