桧山産ナマコ 10年、漁獲額・単価ともに過去最高

update 2011/1/16 10:48


 【江差】中国向けの輸出が好調な桧山産ナマコは、昨年の漁獲額が対前年比76%増の9億4714万円に上り、過去最高の金額となったことが桧山振興局のまとめで分かった。漁獲量は同13%増の171トン。輸出量が急増する以前は1000円前後だった1キロ当たりの年平均単価も5539円と過去最高値となった。

 中国では、高品質を誇る桧山産のナマコが高級食材として人気を集めている。滋養強壮の健康食材として投機目的で取引されることもある。昨年は、急激な経済発展や過去最大規模となった上海万博の開催も好材料となり、単価を一気に押し上げた。

 平均単価は、国内が主な流通先だった03年ごろまでは1000円前後で推移していたが、中国への輸出増加に伴い05年1762円、06年2861円、07年3293円、08年3437円、09年3712円と天井知らずの様相だ。

 過去5年間の漁獲量は、06年は125トン(対前年比34%増)、07年189トン(同52%増)と急増したが、資源保護を目的に漁獲量を自主規制する動きもあり、08年は148トン(同22%減)、09年も145トン(同2%減)とやや頭打ちになった。だが、昨年はスルメイカやスケトウダラなどの不振が響き、ナマコ漁に力を入れる漁業者が増えたこともあり、再び増加に転じた。

 漁獲額は、価格急騰により06年は3億3833万円(同109%増)、07年も6億2200万円(同84%増)と倍増。08年は5億900万円(同18%減)と減少に転じたが、09年は単価上昇に支えられ、5億3826万円(対前年比6%増)と増加。単価が過去最高となった昨年は10億円に迫る勢いをみせた。

 同課によると、昨年の桧山管内(八雲町熊石を含む)の全漁獲量は1万2984トン(同9%減)で、過去10年間で最低水準だった。スルメイカは4696トン(同8%減)、スケトウダラは3230トン(同12%増)だった。漁業生産額は45億357万円(同7%増)で、ナマコの漁獲額は全体の21%を占め、資源保護に向けた漁期の短縮などで、近年は漁獲額を減らしているスケトウダラ(5億73万円)を完全に追い抜く形になった。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです