救急出動 過去最高1万4075件…市消防本部 昨年の概況

update 2011/1/12 19:07


 函館市消防本部は、昨年1年間の火災、救助、救急の概況を発表した。救急出動件数は1万4075件で、統計が残る1964年以降で過去最高を記録。一方、火災件数は大幅に減少し、建物火災、焼損床面積ともに過去最少となった。

 ■救急 救急出動件数は前年比1018件増加した。搬送人員は1万3160人で同1019人増となった。特に急病は、昨夏の異常気象の影響で熱中症や体調不良を訴える人が多くなったことが一因となり、9277件で同832件増だった。次いで、一般負傷が1675件(同151件増)、転院搬送が1638件(同16件増)だった。

 ■火災 火災件数は、同51件減の71件。1948年以降の統計では、過去2番目に少なかった。また、火災種別において建物火災が46件(同29件減)、焼損床面積が772平方メートル(同2204平方メートル減)で、ともに過去最少を記録した。

 火災のおもな原因としては1位が昨年に続き、放火(疑いも含む)が15件、2位がコンロ9件、ガスボンベなどによる、ごみ収集車など衝撃火花が3位だった。

 火災が減少した要因として、同本部は「住宅用火災警報器」の普及を挙げ、焼損床面積の減少については、「大きな火災の発生がなかった」としている。損害額は同約6241万円減の3453万円だった。

 同本部によると昨年の11月現在、市内の住宅用火災警報器の普及率は51%。「ついうっかり型の出火が多いので、住警器の早期設置(6月1日から既存住宅などでも義務化)をしてほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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