倒産、過去10年で最低 道南2010年
update 2011/1/10 12:02
民間信調査機関、東京商工リサーチ函館支店は、2010年の渡島・桧山管内の企業倒産状況をまとめた。累計倒産件数は前年より15件少ない22件、負債総額は175億2800万円減の217億7200万円で、ともに過去10年で最低となった。
10年の累計は、倒産件数、負債総額ともに前年を大幅に下回ったが、これは企業の業績回復というよりは「景気対応緊急保証制度」の支援策拡充や中小企業金融円滑化法など、国の各種金融・経済対策が下支えとなったのが要因とみられるという。また09年は6件あった負債総額10億円以上の大型倒産が、10年はゼロ件だったことも大きな特徴となっている。
昨年12月の倒産件数は3件で前月比3件増、前年同月比で増減なし。負債総額は10億3000万円で3カ月ぶりに10億円を突破し、前年同月比2億1100万円増となった。12月に倒産したのは函館市内の卸売業、七飯町内の運輸業、江差町内の建設業で、主因はいずれも業績不振。
今後の見通しについて同支店は、企業は人員削減や経費節減などで自己防衛を進めてきたが、多くの中小企業を支えてきた国の各種経済・金融政策効果が薄れつつあることを指摘。「消費低迷や価格競争、公共事業削減などの複合的な要因から、業種を問わず多くの企業が依然として厳しい経営環境下にあり、倒産は緩やかながらも増加傾向で推移する可能性が高い」とみている。
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