西尾市長が再選出馬表明

update 2011/1/7 16:23


 函館市長の西尾正範氏(62)は6日、市内のホテルで記者会見し、任期満了に伴う4月の市長選への立候補を正式に表明した。西尾氏は「厳しい時代を乗り切り、元気な函館をつくるためにまだやらなければならないことがある。市民が力を合わせて前進する旗振り役を担いたい」と述べ、教育や人材育成、産業振興などを2期目の重点政策に掲げた。

 市長選には前函館市副市長の工藤寿樹氏(61)が既に出馬を表明している。2007年の前回に続き、現職と市役所ナンバー2による事実上の一騎打ちになる公算が大きい。

 西尾氏は「教育立市・人材育成都市の実現」「地域産業の振興と雇用環境の向上」の2つを重点目標に掲げた上で、政策の柱として@市民の安心・幸せづくり A地域の活力・元気づくりB次代を担う人づくり―を挙げ、1月中にもマニフェスト(政権公約)に基づく具体的な政策を公表する考えを示した。

 西尾氏は福祉政策について「未来に投資するという考え方で、安心で優しいまちを目指したい」と強調。1期目の成果に知恵の予算など学校教育の充実を挙げ「今後は地域全体で子どもたちを育てていく社会をつくりたい」とし、ボランティアによる町会館などでの「寺子屋」の展開や、旧北高跡地を「芸術・文化・スポーツの拠点」として整備する意向も示した。存廃に揺れる戸井高については「必ず存続したい」と述べた。

 公立はこだて未来大への医学部設置構想について「地方都市らしい地域連携による医学部を目指したい」と前向きな姿勢。景観政策として空き地・空き家の活用に向け、市や市民が出資する「市民ファンド」の設立、人材育成では食や建設関連の職人を育てる「はこだてものづくり大学」の開設も新たに打ち出した。

 西尾氏は旧大野町(現北斗市)出身。函館ラ・サール高、京大文学部を卒業後、旧亀田市役所(現函館市役所)入り。企画部長や助役を歴任し、2006年に井上博司市長の市政運営を批判して辞任。07年の市長選で井上氏を破り、初当選した。

提供 - 函館新聞社


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