初競り威勢良く、2地方卸売市場

update 2011/1/6 10:48


 函館市が開設する水産物地方卸売市場(豊川町27)と青果物地方卸売市場(西桔梗町589)で5日早朝、初競りが行われた。両市場には夜明け前から新鮮な農水産物が運び込まれ、開始を告げるベルの音とともに威勢の良い掛け声が響いた。長引く不況による消費低迷や取扱数量の減少が懸念される中、関係者が今年1年の活況を願った。



 ○…函館市水産物地方卸売市場(豊川町27)では午前7時から、卸売業者や仲買人ら約300人が出席して「初売り式」が行われた。開設者を代表して函館市の谷沢広副市長が「市場を取り巻く状況は厳しいが、新鮮で安心・安全な水産物の安定供給に向けて一緒に取り組みたい」とあいさつ。

 函館魚市場の松山征史社長は「昨年は猛暑の影響で海水温が上昇し、秋サケが数量で前年の60%、額で80%と非常に厳しい状況だった。今年はえとのウサギのように俊敏に立ち回り、地域密着で安全な水産物を安定して提供したい」と抱負を述べた。

 豊漁や商売繁盛を願う手締めに続き、縁起物のタイやブリなどがひとまとめに競りに掛けられ、仲卸人らから恒例の「10万両(円)!」と景気のいいの掛け声が上がった。この日の入荷は例年並みの29トン。近海のタラやスケトウに加え、漁期が終盤を迎えるマイカも水揚げされた。



 ○…青果物地方卸売市場では、午前6時40分から市場中央に紅白幕などを飾り「初せり式」を開催。卸業者や買受人ら約150人が出席した。

 開設者を代表して函館市の西尾正範市長は「景気低迷や消費者の嗜好(しこう)の変化など課題を抱えているが、市としてもできる限り支援し、ともに難局を乗り越えたい」、丸果函館合同青果の勝木俊彰社長は「市場を取り巻く環境は予断を許さないが、ことしも安全安心な青果物の提供にまい進したい」と、それぞれ年頭あいさつした。

 三本締めで今年の商売繁盛を願った後、早速青果物の競りが始まり、場内に威勢のよい掛け声が響き渡った。

 この日は野菜47・2トン、果物は17トンが入荷されたが、ともに昨年を下回った。野菜はダイコンやニンジン、トマト、果物はリンゴやミカンなどが中心で、同市場によると、「タマネギが高かった程度で、値段はほぼ例年並み」としている。

提供 - 函館新聞社


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