全盲アマカメラマンの大平さん、つくば市の双子とイベント開催へ
update 2011/1/6 10:47
函館在住の全盲のアマチュアカメラマン、大平啓朗さん(31)はことし、茨城県つくば市在住でアクションスターを志す黒田朋樹さん(27)昌樹さん(27)の双子の兄弟とタッグを組み、全国各地で写真とアクションを融合させたイベントを始める。障害者への偏見を少しでもなくす活動を続けている大平さんにとって、新たな挑戦。「自分の限界を決めずに一歩踏み出すことで、何にでも取り組めることを多くの人に伝えたい」と、意欲を新たにしている。
大平さんは2003年秋、山形大学大学院生の時にメタノールを誤って飲み、失明。全盲となっても趣味の写真を続け、音や太陽の光、温度などの五感を駆使して撮影を重ねてきた。
09年6月からは自らの可能性を広げようと、1人で全国撮影旅行に挑戦。各地で出会いを重ねながら、丸1年かけて47都道府県を制覇した。
黒田さん兄弟は札幌出身。現在はつくばを拠点にアクションスターとしてユニットを組み、大道芸やスタントなど多彩な活動を行っている。大平さんとは2年前、筑波大に通っていた際に知り合い、ヨサコイソーランチームを立ち上げるなどして意気投合。次第に「3人で全国を回る旅に出かけたら面白い」と、アイデアを膨らませていった。
「撮影旅行を通じて、障害者への認識がまだまだ薄いことや、自分の知らないことも思った以上にあった。自分たちの活動を伝えながら、物事をより知りたいという気持ちが強まった」と大平さんは話す。
イベントは今月8日に札幌で開始。大平さんが写真展と福祉に関するトークショー、黒田さん兄弟がヨサコイやアクションを行う。札幌在住の津軽三味線奏者、新田昌弘さんも駆けつけてミニライブも行う。
函館、つくばとそれぞれの拠点が違うだけに、期限を設けず、個々のスケジュールを調整しながら全都道府県でイベントを続けていく考え。大平さんは「各地の人々を巻き込みながら、多くの人に笑顔を届けたい。いずれは函館でもイベントをやりたい」と話している。
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