生活保護 過去最高205億…函館市

update 2010/11/27 12:01


 過去例のない生活保護受給者の大幅増を受け函館市は、本年度の保護費の総額を、過去最高額の205億312万円とする。12月3日に開会予定の市議会第4回定例会に、現在の予算に11億8107万円増額した補正予算案を提案する。これにより、一般会計に占める保護費の割合は15・8%に。市財務部は「義務費の増加は財政の硬直化を招くといわれる」とし、市財政や市勢への影響を懸念している。

 同市では、人口減にもかかわらず保護費が継続して増加傾向にある。これに加え2008年度からは、世界的な金融危機や景気低迷などを背景に増加ペースが一気に加速。決算ベースでは、08年度は前年度比1・4%増、09年度は6・9%増に。09年度には異例といえる2月の増額補正を行い、同年の決算は過去最高額の193億5382万円となっていた。

 本年度は前年度をさらに上回って保護世帯が増加しており、9月現在の保護者数は1万2399人、保護率は43・9‰(パーミル=人口1000人当たりの被保護者数)で、いずれも過去最多を更新した。この状況から今後の増加を見込み、同市としては初めて単年度に200億円を超えた予算を組む事態になった。増額分の主な内容は、受給者の医療費に使われる医療扶助費が5億5512万円、生活費となる生活扶助費が4億6234万円となっている。

 同市社会福祉事務所は、厳しい雇用状況であることを踏まえながらも、「保護世帯の自立支援には一層前向きに取り組みたい」と話す。

提供 - 函館新聞社


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