中島廉売の歩行者天国 64%が必要…買い物客にアンケート
update 2010/11/27 12:00
函館市民の台所として親しまれている商店街「中島廉売(れんばい)」(函館市中島町)の目玉となっている歩行者天国について、商店主の間で「存続」と「廃止」の意見が対立している。中島町商店街振興組合(二本柳秀樹会長)ではこのほど、一般買い物客を対象に行ったアンケート結果を公表。「歩行者天国は必要ですか?」の問いに対し、64%が「必要」、15%が「不要」、どちらでもよいが「21%」となった結果を受け、存続の方向性を確認した。
同廉売では、1974年から中島廉売大通りの一部などで、日曜日を除く午後2時から同6時の間、車の通行を禁止にし、歩行者天国をスタートした。交通事故などの危険性が減ったことから買い物客にも好評となっていた。
しかし、ここ数年は客足が減少。商店主の中には「車で買い物をする割合が増えたことから、(車で)入ることのできないイメージの廉売が敬遠されているのではないか」との意見が浮上。今回同時に行った、商店主を対象にしたアンケートでは、有効回答数54人のうち、「歩行者天国はいらない」と「歩行者天国は必要」がいずれも19人、「どちらともいえない」15人(無回答1人)と意見が分かれた。
25日夜に中島町会館(中島町30)で行われたアンケート調査の報告会では、二本柳会長から、買い物客の回答結果を重視し歩行者天国を存続させる方針が提示された。二本柳会長は「客足減少の原因が歩行者天国にあると考えるのは早計。むしろ利便性を生かしてさまざまなイベントを行うなどし、集客につなげていくことが必要」と説明した。
一方、廃止を求める商店主からは「午後2時からぱったりと客足が減り、歩行者天国の影響は明らか」などの意見や、「廉売活性化への具体的なビジョンが見えてこない」と不安の声も相次いだ。
二本柳理事長は「客足が減少しているのは事実。それに伴って商店の数も減っている。大型店に負けない充実した品ぞろえのためには、新規参入者の拡大を図るとともに、利用できる駐車場の数も増やしていかなければならない。そのためには商店主の皆さんの一致団結した協力が必要」と訴えた。
二本柳会長は報告会終了後「各店主が現状に危機感を持っていることが伝わってきた。今後もこのような意見交換の機会を設けて、廉売の大きなアピールポイントである歩行者天国の魅力を再確認し、集客につながるアイデアを出し合っていきたい」と話していた。
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