佐藤さん夫婦 支え合い これからも きょう「いい夫婦の日」

update 2010/11/22 15:23


 11月22日は、いい(11)ふうふ(22)にかけた「いい夫婦の日」。1988年に財団法人余暇開発センター(現日本生産性本部)が提唱した記念日で、近年では認知度も上がり、この日に入籍するカップルも増えている。函館市千歳町で30年以上にわたり「軽食喫茶ターフ」を営む佐藤直樹さん(61)、ユウ子さん(60)も「いい夫婦」だ。

 開業は1975年。こぢんまりとした店内に、競馬関連のグッズと客の置き土産という膨大な量の漫画本。どこか昭和の雰囲気が漂う同店には、毎日30年来の常連客が訪れ、店主夫妻と昔話に花を咲かせる。

 店主の直樹さんは芦別市出身。高校を卒業して一度就職したが、飲食店を経営したいと地元を離れ、函館短期大学栄養科に入学。そこで後に結婚するユウ子さんと出会う。ユウ子さんは旧南茅部町出身で直樹さんより1つ年下の同級生。すぐに意気投合し、交際を始めた。

 卒業論文も連名で出すほど常に一緒だった二人は、卒業して1年後に結婚。順調な結婚生活を送っていた3年目のある日、直樹さんは店を始めると言って突然店を借りてきてしまう。ユウ子さんは「飲食店をやりたいという気持ちは知っていたが、すべて1人で決めてきてしまったので反対する時間もなかった」と当時を振り返り苦笑い。それでも、ホールは直樹さん、調理室はユウ子さんと仕事を分担し、試行錯誤をしながら店を軌道に乗せた。

 開業から約15年たった頃、ユウ子さんが体調を崩した。直樹さん1人で3カ月間店を開けたが、客の「ママの味を大切にしなくてはいけないよ」という言葉に、あらためてユウ子さんの存在の大きさに気付かされた。

 今でも毎朝一緒に仕入れに行く二人。たまに一人で行くと、必ず「どうしたの」と声をかけられる。二人で一つ。これが佐藤夫妻の一番自然な姿だ。

 「ずっと一緒で飽きちゃったよね―」そう笑いながらも、二人の笑顔は愛情にあふれていた。(堀内法子)た。子どもたちと一層の交流深化を図ろう」と結束を誓った。

提供 - 函館新聞社


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