函高専が「メガネ型夜景ビューアー」開発
update 2010/11/10 14:12
函館高専(岩熊敏夫校長)の専攻科学生は、函館夜景を360度楽しめる「メガネ型夜景ビューアー」を開発。函館山頂からの視界が悪い日でも、事前に撮影した画像を基にした昼と夜の眺望を楽しむことができる。9日、開発を依頼した函館ロープウェイの石井直樹社長に受け渡した。
同校専攻科は、即戦力となる学生を育てる目的で、技術者の人材を活用して企業の研究課題に取り組むプログラムを行っている。今回は、石井社長が「遠くから夜景を楽しみに来てくれたのに、ガスなどで見えなかったら申し訳ない」と考えたことから、天候が悪くても夜景を楽しめる道具を考案した。
同科2年の工藤雅嗣さんがグループリーダーとなり、橘直輝さん、小板紘幸さん、嶋田大和さん、水野寛子さんの5人で、昨年10月から取り組んだ。開発予算は30万円。機材は3軸角度センサーを搭載したメガネ型のモニターが、タッチパネル式の操作パソコンに接続されており、装着した人が見る方向によってモニターに映し出される映像が変化する。
5人はメガネ型モニターにするなどの手法から考え、写真撮影のために何度も山頂に足を運び、苦労を重ねた。昼から夜の画像に切り替わったり、特に見たい部分を拡大する機能も付けた。
受け渡しは山頂のレストランで行い、約20人の関係者を前に、学生が開発経緯や機能などについて説明。工藤さんは「いかになめらかに動作させるかが課題だった」と振り返り、今後の改善点として四季の変化を追加することや、メガネ部分のワイヤレス化などを挙げた。
装着した石井社長は「臨場感が高い」と評価。素晴らしい研究の成果で大変ありがたく、今後もさまざまな形で協力し合いたい」と感謝を述べた。機材は今後、山頂のレストランで活用する予定。
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