函館市、生活保護受給者に就労体験事業を検討

update 2010/11/8 10:31


 函館市は、生活保護受給者に働く意欲を意識づける新規事業「就労意欲喚起事業」の実施を検討している。柱となるのは市内外の企業などで行う「就労体験」と、働く上での悩みなどの相談を受ける「カウンセリング」。一部を民間に委託する考えで、市は「『働こう』と努力する姿勢を持たせたい」と話し、来年度予算に事業費を計上する予定だ。

 市福祉事務所によると、市内の生活保護世帯数は8764(8月末現在)。1000人当たりの受給者数が43・8人と道内35市の中で、釧路市、三笠市に次ぎ3番目に高い数値となっている。

 市は、生活保護世帯の中に就労可能な市民がいるとみて、ケースワーカーが抽出した層を新規事業へとつなげたい考え。「受給者の中には親が1回も働いたことがない家庭で育ち、働くことが選択肢にない人がいるかもしれない。そうした人に就労の意義を伝えたい」としている。

 事業として、どの部分を民間に委託するかは現段階では定まっていないが、カウンセリングなど専門的な分野を考えているという。市は「まずは働くことへのイメージを持ってもらうこと」を目標とし、事業内容や予算計上の方向性を探っている。

提供 - 函館新聞社


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