「函館版事業仕分け」審議対象の梁川交通公園 入園者数前年比20%増

update 2010/11/7 15:02


 函館市梁川町の梁川交通公園の本年度(4月1日―10月31日)入園者数は2万6275人となり、昨年度の2万2053人を約20%上回った。今年8月に行われた市の事業レビューで「施設の存在意義が問われる」「入園者増へ民間への委託範囲を広げては」と委員から声が上がった同公園。市交通安全課は来年度に向けて営業時間延長などを検討する一方、「職員や指導員によるPR活動を通じてリピーターを増やしたい」としている。

 同公園は交通事故防止を目指し、幼児と小、中学生を対象に交通知識や交通マナーを教えることを目的に1979年に開園。市民に幅広く活用されている。

 ピーク時の1989年度には5万3948人の入園者を記録したが、近年は少子化の影響で減少の一途をたどり、2007年度は2万559人まで落ち込んでいた。今年8月の事業レビューで審議の対象となり、委員からは「交通ルールを学ぶ施設本来の目的から外れ、ただの子どもの遊び場になった」などの厳しい指摘が相次ぎ、存続が注目されていた。

 今回の入園者増加は、これまで春のみに行っていたイベントを、本年度は初めて秋にも実施したことなどが効果として表れているとみられる。来年度には小中学生の下校時間を考慮し、営業終了時間をこれまでより一時間延長し午後6時までとするほか、夏休み期間中は無休とするなど、さらなる利用者拡大に取り組む構え。同課は今後の方向性について「交通ルールを普及する施設として存続させていきたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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