函館市、昨年の漁獲高/合併後初の200億円割れ

update 2010/10/31 20:36


函館市は、昨年1年間の水産物の漁獲高をまとめた。函館と戸井、恵山、椴法華、南茅部の各地区の合算数量は7万1306トンで、前年と同水準を維持したが、金額は前年比7.1%減の196億1833万円にとどまった。金額の200億円割れは2004年の旧4町村との合併後初めてで、主力産品のイカの不振が響いた形だ。

 イカの漁獲高をみると、数量で2万5737トン(同36.8%減)、金額で53億6537億円(同26.6%減)と大幅に落ち込み、2000年代では最低水準となった。函館地区では1万4456トン、35億6674万円でともに前年を若干上回ったが、旧4町村地区では数量、金額とも前年を下回った。

 渡島管内全体でも2万8905トン、59億7563万円と低調。道立函館水産試験場はその要因として「6月から真夏にかけての北上期に、津軽海峡沖を通らずに釧路、浦河方面へ回遊し、函館近辺に漁場が形成されなかった」と分析。夏場から秋口にかけても、海峡を西から東に流れる「津軽暖流」の勢力が弱く、回遊ルートがずれたとみている。

 逆に豊漁だったのはサケやスケトウダラで、サケは4980トン、15億9111万円。スケトウダラは1万2271トン、11億598万円でいずれも前年を大きく上回った。

 一方、コンブは数量で5448トンと前年を上回った一方、金額は76億2169万円で前年比3.5%減。ただ、漁獲全体の65%を占める南茅部地区では3580トン(同7.6%増)、50億4700万円(同7.1%増)と豊漁だった。南かやべ漁協は「昨年は海水温が平年並みに推移し、大きなしけもなかった」と話している。

 また、これとは別に、市水産物地方卸売市場の取り扱いをもとにした昨年1年間の水揚げ高は4万2617トン(同6.7%減)。前年同様に全国17位で、道内では釧路、根室に次いで3番目。金額は同11%減の174億7900万円と落ち込んだが、全国のランキングでは11位と、前年の13位から上昇した。

提供 - 函館新聞社


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