菅製作所、東京の企業と共同開発/熱伝導パイプ完成

update 2010/10/27 10:49


 全国の先進企業の新技術と地元企業のものづくり技術とのビジネスマッチングを図る函館市の「函館産業・技術融合推進事業」で、真空装置研究開発の菅製作所(北斗市追分3、菅育正社長)が東京の半導体関連メーカーと共同開発した「熱伝導パイプ」が、事業化第1号の新製品として完成した。

 同事業は新技術の開発による地域経済の振興や新事業の創出、函館への企業誘致を目指す狙い。昨年の函館開港150周年記念の一環で始まり、菅製作所は函館で開かれた同事業の交流会を機に東京のアクセプター・テクノ(滝川裕弘社長)と出合い、約1年かけて製品開発を進めてきた。

 熱伝導パイプは、菅製作所の真空技術を活用し、二重構造のステンレス製の金属パイプ内を流れる特殊な溶液が気化する際の放出熱によって外部を温める仕組み。耐久性がありながら、従来製品よりも短時間で効率良く熱を伝えることができ、大幅な省エネ効果もあるという。

 完成した製品は太さ1.6センチ、長さ約1.5メートルで、技術的には400度からマイナス20度まで対応する。今後は屋根や道路の融雪、床暖房などさまざまな用途での活用が期待される。菅社長は「お互いの会社が持つ強みを生かしながら、ニーズがかみ合った商品ができた」と胸を張る。

 完成に伴い、市などは11月10日午後2時から、函館高専(戸倉町14)で新製品をお披露目し、商品化に向けた活用方法を探る検討会を開く。地元の企業や研究者が対象。参加希望者は同5日までに市工業振興課に申し込む。問い合わせは同課TEL0138-21-3314。

提供 - 函館新聞社


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