小説「海炭市叙景」の文庫版発売

update 2010/10/8 11:24


 函館出身の作家、佐藤泰志(1949―90年)の小説「海炭市叙景」の文庫版が全国発売され、函館市内の書店でも7日から店頭に並んだ。約20年ぶりの復刊を待ち望んでいたファンも多く、予約販売は好調で、初日は朝一番で購入した人も目立った。同名映画の公開も控える同作は、文庫化が追い風となり、ますます“海炭市熱”がヒートアップしている。

 同作は函館をモデルにした架空都市「海炭市」で生きる市井の人々を描いた作品で、18章で構成されている。今回の文庫化は同映画製作実行委の悲願でもあり、市民らの要望に応える形で発刊元の小学館が発売を決めた。

 市内の書店では輸送の関係もあり、発売から1日遅れの7日に店頭販売が始まった。くまざわ書店函館ポールスター店(港町1)では、注目度の高さを受けて100部を入荷。商品は特設ワゴンに乗せられ、店内入り口の目立つ場所に配置された。同店は「発売の2―3日前から予約が急に多くなり、当日も開店時間直後に来店して購入する人もいました」と話す。

 文教堂書店函館昭和店(昭和1)は50部を用意した。やはり商品に関する問い合わせが多かったといい、「映画の公開で注目も高まり、文庫版とあって値段も手ごろなので手を伸ばす人が増えているのでは」と分析する。

 三省堂書店函館店(川原町4)では、仕入れた30部のうち予約分を除いて約10部が売れたという。同店では「文庫化決定前から問い合わせがあったが、今までは全集しか販売されていなかった。同作を単体で楽しめるようになったので、ぜひこの機会に」と勧めている。

提供 - 函館新聞社


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