「海炭市叙景」文庫本発売

update 2010/10/6 17:14


 また一つ、夢かなう―。函館出身の作家、故佐藤泰志(1949―90年)の小説「海炭市叙景」が、同作の映画化に携わった製作実行委や市民らの熱い要望に応えて、約20年ぶりに文庫版として6日から発売される。函館市内を中心に、道内の予約販売が予想を上回る反響で、初版は文庫本としては異例の1万5000部に決定した。同実行委の菅原和博委員長は「映画化に続き、文庫化という私たちの夢がまた一つ叶った。6日は記念すべき日になる」と喜んでいる。

 同作は函館を彷彿(ほうふつ)とさせる架空都市「海炭市」で生きる人たちを描いた作品。今年6月に映画が完成し、11月27日の函館を皮切りに全国約60館での公開が決まっている。

 発刊は小学館(東京)で、同社の村井康司さん(52)が以前読んだことのあった同作の映画化を、ネット上で各々が意見などをつぶやく「ツイッター」で知り、物語の素晴らしさをたくさんの人に知ってもらいたいと復刊に向けて尽力し、発売にこぎつけた。同社によると、函館市内の大型書店では通常の3倍にあたる50―100部を注文する店も多く、村井さんは「公開を控えているので、もっと反響は大きくなるはず。2版、3版と続けられれば」と期待を込める。

 映画化が決まってから問い合わせが多くなったという文教堂書店函館テーオー店(梁川町10)は「反響も大きく映画公開など話題性も十分。特設コーナーを設けて盛り上げたい」と話す。価格は税込み650円。市内の大型書店を中心に販売される。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです