高校生の就職試験解禁
update 2010/9/18 12:13
来年3月卒業予定の高校生の就職試験解禁を受け、函館市内をはじめとする道南の高校生も続々と入社試験に臨んでいる。各学校とも「前年並みに厳しい状況」と受け止め、試験開始に向けて学校を挙げて生徒のレベルアップに取り組んできた。多くの学校の就職希望の生徒は、遅くとも10月上旬には1社目の試験を終える見込み。
函館公共職業安定所によると、ことし7月末現在の高卒者への求人数は、前年同期比20.6%減の316人。特に管内で働く求人の出足が鈍く、136人と過去10年間で最も低い。同職安は「経済不況の影響で、企業は慎重になっている」。管内高卒者のうち就職希望者1083人に対する求人倍率は0・29倍。ただ「現在8月末の数字をまとめている途中で、求人は今後徐々に増えると思われる」という。
このような状況のなか、16日から入社選抜試験が始まった。函館市内の就職を希望する高校生も、早速試験に臨んでいる。3年生236人中約半数が就職を希望する函館商業高校では、10月上旬までにほぼすべての希望者が最初の試験を予定している。希望する職種は大半が事務・サービス系で、9割が市内の企業を希望する。同校は「早めの試験で優秀な生徒を確保したいという企業は多い」と分析。春からレベルアップに取り組んできた生徒の力に期待をかける。
私立の函大付属柏稜高校も、市内を望む生徒が就職希望者の9割を占める。「企業からの事前説明では昨年より厳しいと聞いていた」。多くが進学を希望する函館西高校では、3年生の7%に当たる13人が就職希望だ。「地元企業の求人が少ないのは想定内。一生を左右することなので、生徒も自覚して入念に準備を進めてきた」という。
厳しい就職戦線。多くの生徒が狭き門に殺到することから、各校の進路指導担当者は1社目で確実に内定を手にすることを目指している。函館工業高校は「2回目の試験はより厳しくなるだろう。そのためには1社目で受かるよう実力を付けてきた」とする。
一方、本州方面にこれまでの卒業生が築き上げた強力な信頼がある函館水産高校は、「就職難でも学校指定の求人はある」と語る。「就職しやすい」として生徒には道外企業を積極的に勧め、本年度は就職希望者の半数以上に当たる42人が、道外を希望した。主に自動車・食品製造業が多いという。
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