リュウキュウムラサキ 道南で相次ぎ捕獲
update 2010/9/15 12:58
東南アジアを中心に、日本では沖縄県など熱帯から亜熱帯地域に分布しているチョウ「リュウキュウムラサキ」が今年に入り、道南地域で相次いで捕獲された。道内では、1990年に江差町で捕獲されて以来20年ぶり。関係者は「熱帯地域に生息しているリュウキュウムラサキが北海道まで来ることはめったにない」と驚いている。
捕獲されたリュウキュウムラサキは2匹で、ともにメス。8月8日に厚沢部町で土橋自然観察教育林(レクの森)で管理人をしている野村昭英さん(29)が敷地内で捕獲した。9月12日には「道南虫の会」会員の安井徹さん(59)と函館工業高校教諭の対馬誠さん(53)が松前町江良で採取した。
対馬さんらは、松前町の通称沢町の川沿いで大型のチョウを発見。直感的に「リュウキュウムラサキだ」と感じ、ネットを振り、数十b追いかけて捕獲に成功した。対馬さんらが捕獲したリュウキュウムラサキは羽を広げると10センチほどで、黒を基調とした羽に白い紋様と鮮やかな紫の鱗粉が特徴のフィリピン型。対馬さんは「暑さの影響で北海道まで飛来してきたのでは」と予測する。
北海道昆虫同好会の神田正五会長(64)も「台風が多く通過したのと高温が影響していると思う。いずれにせよ、北海道まで来ることはめったにないこと」と話していた。
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