「厚沢部町の課題」研究発表 九州女子大 「男性も家事に参加を」
update 2010/9/14 14:45
【厚沢部】町内に滞在して過疎地の生活環境をめぐる課題を学ぶ「アウト・キャンパス・スタデイ」に取り組んでいる、九州女子大家政学部人間生活学科(福岡県北九州市)の学生24人が13日、研究成果を発表する「北の学びの報告会2010」を町民交流センターで開いた。学生は4つのグループに分かれて研究成果を発表。渋田正己町長やホームステイの受け入れ先となった家族ら約50人が熱心に聞き入っていた。
家族・生活経営領域の研究グループは、町内の世帯では、妻が単独で家事を行う傾向が強いとの調査結果を報告。町内の高齢化を踏まえて「妻の負担が年を取るとともに大きくなる。夫が1人になった時には家事ができなくなる」として、男性の積極的な家事参加を呼び掛けた。
衣環境領域の学生は、男性が家事に参画しやすい環境をつくるには、普段から抵抗なく着用できるエプロンが必要とし、紺色の落ち着いた色合い、大きなポケットなどの工夫を凝らした男性用エプロンを考案。渋田町長らがモデルを務めてお披露目を行った。渋田町長は「生まれて初めてエプロンを着けた」と笑顔を見せた。
食生活領域の学生は、40歳以上の町民を対象に、思い出に残る伝統的な郷土食の聞き取り調査を行い「三平汁」「ナスみそ」「かたこもち」のレシピを作成。調査に携わった学生は「懐かしい味とともに、当時の時代背景や父母とのたくさんの思い出を知ることができた。多くの思い出を伝えるためにもレシピの作成は大切」と話していた。町内で11日間の研修を終えた学生たちは14日朝、町内を離れる予定という。
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