17年ぶりどさんこ能力調査
update 2010/9/12 12:09
北海道和種馬保存協会道南支部(宮上博支部長)は11日、通称どさんこと呼ばれる北海道和種馬の駄載(ださい)能力調査を、函館市鉄山町の谷地山牧場で17年ぶりに行った。4頭のどさんこが隊列を組み、合計約500キロの荷物を背負い10キロの道のりを力強く進んだ。
どさんこは、交通網が未発達だった時代の荷物の運搬役として活躍し、北海道開拓の原動力となった。中でも4頭から5頭で隊列を組み、1人の馬追いが操る「ダンヅケ」と呼ばれる技術は、一度に大量の荷物を運ぶことができるため重宝されたという。
同支部では、基調な伝統技術を伝承しようと1993年に5頭の隊列2組による駄載力テストを実施。今回は17年ぶりに再び実施することになった。
どさんこの隊列は、先頭から「サキ」「テモト」「ナカ」「ステウマ」の4頭で、それぞれに馬体重の3分の1程度のふすまが入った袋を背負わせた。隊列を操る馬追い役は、4頭のバランスを上手に取りながら片道2・5キロのコースを約1時間かけて2往復した。
ゴール後は獣医師の宮上支部長が1頭ずつの脈拍をチェック。過酷な重労働にもかかわらず馬の脈拍はいずれも正常値内にあり、どさんこの忍耐力の強さをうかがわせた。
宮上支部長は「今の函館の発展はどさんこの活躍があったからこそ。今後も災害時の緊急輸送など、どさんこが活用できる場はあるはず。今回の調査をきっかけに、伝統的な馬文化の周知に努めていきたい」と話していた。
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