土笛づくりや鍋試食
update 2010/9/12 12:08
子どもたちに縄文文化に触れてもらい、将来的に遺跡の保存や活用に携わる人材育成を目指す「縄文文化体験ツアー」が11日、函館市南茅部地区などで行われた。参加者は遺跡の見学や当時の食材でつくった縄文鍋の試食などを通じて、地域に眠る古代のロマンに思いを巡らせた。
渡島総合振興局と渡島教育局の主催。地元の中高生を対象に地域資源を磨き上げ、縄文遺跡の発掘や保存、活用にかかわる「縄文サポーター」を育てようと初めて企画した。この日は市内の中高生41人をはじめ、家族連れや一般の縄文ファンら約100人が参加した。
参加者は南茅部公民館で粘土を使った縄文土笛づくりを体験した後、縄文時代から地元で採れたコンブやサケ、アサリ、山菜などが入った塩味の縄文鍋を試食。レプリカの縄文土器に熱々の石を入れて煮立たせる調理法が披露されると、参加者からは歓声が上がり、縄文の食文化を目と舌で堪能した。
この後、参加者は大船遺跡(同市大船町)や森町の鷲ノ木遺跡を巡り、学芸員らから当時の生活様式などについて説明を受けた。参加した道教大附属函館中2年の田島朱莉さん(14)は「自分たちの祖先が家電とかもないのに工夫して生活していたことに驚いた。便利になった今だからこそ、物を大事に感謝して使おうと思った」と話していた。
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