函館の「地域力」考える
update 2010/9/12 12:07
年老いても心豊かな暮らしができる「地域力」のあり方を考える「幸福(しあわせ)づくり考inはこだて」が11日、函館市高丘町の函館大学で開かれた。有識者のフォーラムと映画上映の2本立てで、市民が安心して暮らせる地域づくりを考えた。
公益法人さわやか福祉財団(東京、堀田力理事長)が主催し、年2回のペースで開いている。函館での実施は初めてで、約110人が集まった。
1部は「函館ふれあいトーク―ためされる地域力」と題してフォーラムを開催。初めに元NHK解説委員の村田幸子さんが講話し、「誰もがいずれ、必ず単身になる。“独り”を基本に安心して暮らせる仕組みづくりや、人と人とのつながりの再構築が大切」と訴えた。
その後、西尾正範函館市長、函館市医師会病院の岡和田敦消化器科医長、箱館歴史散歩の会主宰の中尾仁彦さんが意見交換。西尾市長は「幸せというのは単なるモノではなく、心の充足感。皆がゆりかごの中に入れるような共同体を作っていくことがわたしの仕事」、岡和田さんは「高齢者は元気なうちに、家族の間で死についてしっかり話し合ってほしい」と述べた。中尾さんは「定年を迎えた時の生きがいづくりが大事。現役のうちから計画を立てた方がいい」と呼び掛けた。
2部はドキュメンタリー映画「ただいま それぞれの居場所」を上映。介護の在り方を問う内容に、参加者がじっくりと見入っていた。
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