函館の魅力 全国2位に 地域ブランド調査 札幌に抜かれ首位陥落
update 2010/9/9 12:36
全国で最も魅力的な街・函館が首位陥落―。民間コンサルタント会社「ブランド総合研究所」(東京)が8日に発表した地域ブランド調査で、昨年初めて全国トップに躍り出た函館市は2位となり、2年ぶりに札幌市にナンバーワンの座を明け渡した。同研究所は「上位都市は軒並み消費者の観光意欲が落ち込み、旅行ニーズが多様化しているようだ」と分析している。
調査は今年で5回目。7月に全国の計1000市区町村を対象に20|60代の約3万4000人に対してインターネットでアンケートを実施。「魅力度」「認知度」「観光意欲」など63項目についての評価を点数化した。
函館市は2007年に4位、08年に2位、09年に1位と着実に順位を上げてきたが、今年は昨年2位に落ちた札幌市と首位が入れ替わった。今年の函館の魅力度は55.5点で、昨年より3.3ポイント低下。特に函館への「観光意欲」の項目が65.2%と昨年より4.2ポイントの大幅減となった。
函館へのイメージについて昨年1位だった「観光・レジャーのまち」が75・5%で昨年より8.2ポイント低下の2位に。「買いたい土産、地域産品がある」「食事がおいしい」はともに昨年トップだったが、今年は3位、2位へと落ち込んだ。半面、まちのイメージについて「デザインやセンスが良い」が昨年の21位から15位に上昇した。
順位が下がったことについて同研究所は「開港150周年記念の大きなイベントが終わり、西日本や20代の若者の情報接触度が減ったのが要因」と指摘。一方で東日本では函館が観光都市として定着し、北海道全体の評価も高水準を維持していることから「今後は継続した情報発信でリピーターを増やし、ある程度ターゲットを絞った観光戦略も必要」としている。
西尾正範函館市長は首位陥落にも「全国1000の市町村の中からトップ10に入るだけでもありがたいこと」と前向きにとらえる。それでも2位と健闘したことについて「箱館奉行所の復元オープンや競馬場のリニューアルなどさまざまな話題があったことも大きい」としながら、「札幌には負けていられない」と話し、来年の首位奪回≠誓った。
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