音訳図書に長年尽力 青木さん、菅野さんに奨励賞、加藤さんに地区表彰

update 2010/9/9 12:35


 朗読奉仕活動に尽力したとして、函館市内の朗読ボランティアグループ「青い鳥朗読奉仕団」の青木由美さん(42)、菅野てる子さん(53)の2人がこのほど、財団法人「鉄道弘済会」(東京)の道地区奨励賞を受賞した。また、同団の加藤孝子さん(64)も長年にわたる活動が認められ、道地区表彰を受けた。受賞した青木さんらは「励みになります」と喜んでいる。

 同会は1971年から、社会福祉法人日本盲人福祉委員会と共催で朗読録音奉仕者を顕彰している。昨年度から5年以上活動した奉仕者を表彰する奨励賞が設けられ、青木さんと菅野さんの2人が最初の受賞者となった。加藤さんの活動歴は11年11カ月、録音奉仕の通算は626時間。加藤さんのほか、札幌市内3人が道地区表彰に選ばれた。

 7日、函館市若松町の総合福祉センターで青木さん、菅野さんに対する表彰状の贈呈式が行われた。

 同奉仕団は視覚障害者のための音訳図書を製作するボランティアグループ。活動日は毎週水曜日、市総合福祉センター(若松町33)の障害者用の図書館(NPO法人視覚障害者図書館)で、障害者からリクエストのあった本を朗読し、録音、編集を行う。

 奨励賞の青木さん、菅野さんはともに2005年に入会。奉仕団としての活動日が週1回のため、仕事や家事の合間を利用して自宅で音訳作業に取り組むことがほとんどで、2人とも「生活音が入らないよう気を配りながら朗読します。聞きやすさが何よりも大事。話すようにゆっくり読むよう心掛けています」と口をそろえる。

 利用者からのお礼、感想の手紙が何よりの励み。2人は「自分なりのペースで長く続けていきたい」と受賞を契機に意欲を新たにしている。

提供 - 函館新聞社


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