きょう支庁再編 渡島総合振興局・桧山振興局が発足

update 2010/4/1 14:24

 道の支庁再編に伴い1日、渡島総合振興局と桧山振興局が正式に発足する。3月31日に100年に及ぶ支庁の名称に別れを告げた渡島・桧山両支庁では、案内板の張り替え作業が粛々と行われた。

 渡島合同庁舎(函館市美原4)では午前10時から、御影石で作られた案内板を特殊シールで張り替えた。「北海道渡島総合振興局」など新しい名称がお目見え。合わせて英語表記も張り替えた。函館建設管理部となる函館土木現業所の表記には後尾に「(旧)」の文字を加えた。

 最後の支庁長となった寺山朗渡島総合振興局長は「業務内容に特段の変わりはない。これまで以上に住民と密着して地域づくりをしていきたい。渡島に限らず全道の発展を念頭に広域的に連携を図りたい」と語る。同市美原の斉藤政清さんは、真新しい案内板を眺めながら「慣れ親しんだ『渡島支庁』の呼び名がなくなり寂しい思いもあるが、時代の流れで仕方ないのでは。業務内容はこれまで変わらないと聞いているのでひとまず安心だ」と話した。

 桧山合同庁舎(江差町陣屋町336の3)でも、午後4時から案内板の変更作業を行った。「桧山振興局」と書かれたアクリル板を「桧山支庁」の上に張り付けた。職員の立ち会いもなく10分ほどで粛々と作業を終えた。報道陣が見守る中で作業を行ったのは、町内で看板制作などに携わるサインズ人形社の西海谷望社長だ。支庁存続運動のシンボルとなった“むしろ旗”の制作を手掛け、道庁前では自ら拳を振り挙げた。「支庁問題とは多くの接点があった。100年に及ぶ支庁の名前に幕を下ろす歴史的作業に携わることになり複雑な心境だ」と語った。

 旧桧山支庁の庁舎内では、部署の名称変更も静かに行われた。職員の1人は「名刺の書き換えなど職場や個人単位でも作業は多い」と話した。

 改正支庁再編条例が施行される1日、渡島総合振興局は地域政策、保健環境、産業振興、函館建設管理の4部制、桧山振興局は地域政策、保健環境、産業振興の3部制となる。職員数や業務内容に大きな変更はない。両局ともセレモニーなどの予定は無く、新体制は静かな船出を迎えることになりそうだ。

提供 - 函館新聞社




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