駒ケ岳が開山へ、12年ぶり入山規制を部分解除

update 2010/3/31 13:49

 【森】駒ケ岳周辺の自治体や警察、消防などでつくる駒ケ岳火山防災会議協議会(事務局・森町)の会合が30日、同町公民館で開かれ、噴火の恐れがあるとして1998年10月から継続している駒ケ岳の入山規制を一部緩和し、期間限定で登山道を開けることを決めた。規制解除は約12年ぶりで、周辺の観光業者らは開山を歓迎している。

 登山道は森町の赤井川ルートのみを活用し、登山の受け入れ期間は6月から10月31日までの土曜、日曜、祝日に限定し、時間は午前9時から午後3時まで。学校の夏休み期間中に当たる7月下旬から8月中旬は毎日開放する考え。

 登山をするには事前に森、鹿部、七飯、函館の3市町防災窓口への届け出が必要となる。登山口ゲートから標高900メートル地点、通称「馬の背」と呼ばれる地点までを開通する。馬の背から山頂までは立ち入り禁止とする。

 駒ケ岳の入山規制をめぐっては、1996年3月の小噴火後、入山を全面禁止。98年6月に一部規制を解除したが、同年10月に再び小噴火し、以後入山規制が続いている。

 2000年9月から約2カ月間小噴火が複数発生したが、その後、噴火活動は小康状態が続いている。規制中、登山愛好者や観光産業の関係者からは規制解除を望む声が上がっていたが、防災面で「安全対策がとれない状況で解除すべきでない」という意見が根強く続いていた。

 火山活動が静穏に推移する中で、昨年12月、周辺の観光協会が渡島支庁や七飯、森、鹿部の3町に規制解除の要望書を提出。これを受けて3町の町長が規制緩和に向けた検討を進めることで合意し、安全面の確保や実施時期を探っていた。この日の同協議会の会合で、事務局案が承認された。

 昨年、6合目付近に防災無線の拡声器整備を実施。同協議会は「規制解除に向けた第一歩。登山者の安全確保を徹底していきたい」とした。

 大沼観光協会の堀元会長は「関係者の尽力に感謝したい。登山客を呼び戻し、観光振興につなげていきたい」と話している。

提供 - 函館新聞社




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