映画美術監督・木村威夫さん死去…函館関係者も惜しむ
update 2010/3/26 14:06
映画美術監督として知られる木村威夫さんが21日、間質性肺炎のため、東京都内で死去していたことが25日、分かった。91歳だった。1960年代の函館ロケ作品の美術を務めたり、近年は函館港イルミナシオン映画祭にゲスト参加するなど函館ともかかわりがあり、地元関係者の中で惜しむ声が広がっている。
木村さんは1941年日活に入社。「ツィゴイネルワイゼン」など鈴木清順監督との仕事で知られたほか、90歳で長期映画監督デビューを果たし、世界最高齢としてギネス世界記録に認定された。
日活時代、函館でロケされた「硝子のジョニー 野獣のように見えて」(62年、蔵原惟繕監督)や「夕陽の丘」(64年、松尾昭典監督)で美術を担当。2004年、07年には函館の映画祭で作品が上映され、ゲストとして観客や実行委員ら市民と交流した。
映画祭実行委員のカフェやまじょう店主、太田誠一さんは「エネルギッシュで恐るべき創作意欲の持ち主。映画美術の第一人者なのでお会いできるだけで感動、光栄だった」と振り返り、「あの年齢で映画監督を務めるだけあって想像力や洞察力、映像の美学にずば抜けていた。心から冥福を祈りたい」と話す。
映画祭実行委員長の米田哲平さんは「美術監督初期のころのヤクザ映画を見ていたので恐いイメージがあったが、映画祭で会った時は年齢もあってか意外に優しい印象だった。準備中の次回作を楽しみにしていたのに…」と悼んでいた。
提供 - 函館新聞社
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