七飯町長に中宮氏再選

update 2010/3/22 15:47

 【七飯】任期満了に伴う七飯町長選は21日、投票が行われ、即日開票の結果、無所属で現職の中宮安一氏(55)が無所属の新人で元町職員の石田広紀氏(61)を小差で破り、2選を果たした。投票率は67.29%で、2006年の前回選挙より0.34ポイント上回った。

 中宮氏が8013票、石田氏が7749票。

 現職対新人の一騎打ちは2002年以来8年ぶり。元町職員同士の争いとなった選挙戦は、大沼の観光振興や5年後に開業する北海道新幹線を見据えたまちづくりなど将来ビジョンを問うとともに、中宮町政1期4年の審判を仰ぐ戦いとなった。

 中宮氏は昨年9月の町議会定例会で出馬表明。1期目からの後援会組織を基盤に、連合渡島や企業など約30団体の推薦を受けたほか、町議のほぼ半数が支持した。町内会連合会や老人クラブなど地域団体の幹部が後援会の役員を務め、支持層を広げた。

 選挙戦では「住みたいまち住み続けたいまち七飯町」をスローガンに、子育て支援を政策の要に据え、1期目の充実、発展を訴えた。まちづくり基本条例の制定や中学生までの子ども医療費無料化など、健全財政を堅持しながら実現させた1期目の実績を強調。2期目は子育て支援センターを本町、大沼地区に設置するほか、民間資金を活用した図書館整備、一層の農業振興などに努めるとした。

 石田氏は昨年10月、中学校の同窓生や知人を中心に後援会を設立し、出馬表明した。特定の政党、団体の推薦を受けない「草の根」運動を展開し、選挙戦では「七飯で働き、七飯で暮らす」を合言葉に、情報公開を進めた透明性の高い町政実現を訴えた。高校までの医療費無料化や企業誘致の推進による雇用拡大、町長公用車の廃止などを政策に掲げたが、あと一歩及ばなかった。

 当日有権者数は2万3594人(男性1万682人、女性1万2912人)。期日前投票は2373人だった。

提供 - 函館新聞社




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