「海炭市叙景」クランクアップ

update 2010/3/21 11:06

 映画「海炭市叙景(かいたんしじょけい)」の撮影が20日、クランクアップした。最終日は函館弥生小学校と桧山管内上ノ国町の養豚場でロケが行われ、同小児童や教職員らがエキストラとして参加。駆け付けた製作実行委員の市民らが見守る中、全シーンを撮り終えた。

 作品は函館出身の作家、故・佐藤泰志の同名小説の映画化。架空の地方都市「海炭市」を舞台に5組の人間模様を描く。メガホンを取る帯広出身の熊切和嘉監督は加瀬亮さん、小林薫さん、南果歩さん、谷村美月さんらのほか、函館市民も主役級に起用し、2月16日から市内各所で撮影を進めていた。企画した地元市民らでつくる製作実行委が食事や準備などで協力、支援してきた。

 この日は函館南本通小5年の中野敬輔君(11)と妹の2年、桃さん(8)が演じる幼い兄妹の出演シーンを主に撮影した。エキストラで参加した子どもたちは見慣れない撮影機材に興味深げな様子だったが、本番になると熊切監督らの指示通り、妹の同級生役を楽しげに演じていた。

 敬輔君は「撮影は長いのがつらかったけどうれしい。完成したら友達と観に行きたい」と話し、桃さんは「たくさん人がいるからドキドキした。ママと一緒に見に行きたい」と笑顔を見せていた。

 映画は秋に全国公開する予定。

提供 - 函館新聞社




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