函館住宅、商業地大幅下落…公示地価発表
update 2010/3/19 14:14
国土交通省は18日、1月1日現在の公示地価を発表した。渡島管内の1平方メートル当たりの平均地価は4万7500円と19年連続で下落。平均下落率は5.4%で、前年の下落率より1.9ポイント拡大するなど、景気悪化の影響が色濃く出た。函館市内でも住宅地が前年比5.3%減、商業地が同7.1%減と大きく下がった。檜山管内の平均価格は、2万3200円で10年連続の下落。下落率は、前年より0.6ポイント拡大し5.9%だった。調査は渡島管内2市6町計95地点、桧山管内3町9地点を対象に実施した。
■渡島の住宅地
平均価格は3万7200円で11年連続で下がった。下落率は前年比1.1ポイント拡大の4.8%だった。函館市の平均価格は4万9000円で12年連続の下落。下落率は5・3%で前年比1.1ポイント拡大。選定替えの地点を除き、全地点でマイナスとなった。
函館周辺地域では、北斗市が2万5800円、下落率は3.7%で前年比1・4ポイント拡大した。合併前の旧上磯地域と旧大野地域を比較すると、旧上磯地域の下落率が高い。
七飯町は1万9800円。下落率は5.0%で前年比1.1ポイント拡大した。
■渡島の商業地
平均価格は7万4800円と19年連続のマイナス。下落率は6.8%と前年比3.5ポイント拡大。地価1位は、函館市本町32の13のピア21で、下落率は16.5%の29万8000円だった。函館市は08年に、16年ぶりの上昇を見せたが、郊外への大型店舗出店が相次ぎ、その競合などから市内中心地の価格下落が加速している。
■桧山の住宅地、商業地
住宅地の平均価格は1万9900円で8年連続で下がった。下落率は5.7%と前年比0.7ポイント拡大。地価1位は江差町上野町35の5。前年比7.2%減で3万2300円だった。商業地の平均価格は2万9900円で、10年連続で下がった。下落率は6.4%と前年比0.6ポイント拡大。地価1位は江差町新地町50の1内、前年比7.3%減の4万6800円だった。
下落率拡大の要因には、国内外の不況が影響。長引く不況で経済基盤が弱体化した中に世界的な金融危機のあおりを受けたとみられる。
◆公示地価 地価公示法に基づき国交省の土地鑑定委員会が毎年1回、標準値の1平方メートル当たりの価格を鑑定評価し公表する。一般の土地の取引価格に対しての指標や、公共事業用地の取得価格の目安などとして用いられる。
提供 - 函館新聞社
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