大韓航空ソウル便 夏場の利用堅調 秋以降の安定運航に不安感も

update 2009/9/21 12:39

 大韓航空函館支店(岸田茂支店長)まとめた夏場の函館―ソウル便の利用実績によると、搭乗率は7月が63・3%、8月が65・2%と善戦を見せた。長引く不況と新型インフルエンザの流行で業界全体が苦境に立たされる中、韓国内の景気回復でウォン安が一段落したことで、主力の韓国客の利用が堅調だった。

 ただ、採算ラインとされる70%台を割り込み、秋以降の予約も不振が続いているため、同支店は「利用客が落ち込む冬季をどう乗り切るか。この秋が正念場。当面は楽観できない状況」と週3往復の安定運航にも黄信号をちらつかせる。

 7、8月とも運航便数は13往復26便。中でもソウル発便の外国人利用客が5月以降、1600人台をキープし、搭乗率も7月が66・6%、7月が70・9%と健闘した。韓国の旅行会社が企画する格安ツアーが引き続き好調といい、全体の数字をけん引した。

 一方、函館発の日本人客の利用は低調で、5月以降、毎月150人前後にとどまっている。円高ウォン安の追い風も弱まり、新型インフルと安近短の旅行の節約志向が響いた。9月以降の予約も振るわず、岸田支店長は「このままでは週3往復の継続も難しくなる」と危機感をあらわにする。

 こうした現状打破に向け、同支店は最も利用が低調な火曜の発着便を使った新商品を企画中で、市や旅行会社と協力して利用促進につなげたい考え。岸田支店長は「定期路線存続には日本人の利用増が不可欠。今後は潜在的な需要やリピーターの掘り起こしに力を入れたい」と話している。

提供 - 函館新聞社




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