乙部町がナルミ所有の森林購入へ 町有林として維持管理

update 2010/3/11 10:20

 【乙部】乙部町議会の第1回定例会が10日に開会した。昨年4月に経営破たんし、自己破産手続きを進めている建設系資材商社・ナルミ(乙部町)が、町内に所有する森林など280ヘクタールを購入することを盛り込んだ、総額2億4354万円の本年度一般会計補正予算案など18議案を可決した。

 同社は富岡から栄浜にかけての広範囲で森林や原野を所有。破産手続きに伴い森林を企業や個人が取得した場合、無秩序な森林伐採が進めば、森林や河川、沿岸海域の環境が悪化する懸念があるため、現在は破産管財人の管理下にある森林や原野など14筆・280ヘクタールを購入することを決めた。

 このうち106ヘクタールは樹齢5―40年の人工スギ林。122ヘクタールは天然林という。購入後は町有林として維持管理に取り組むほか、計画的な伐採を進めることで、地域の環境保全や林産業従事者の雇用確保につなげる方針だ。購入価格は5000万円。町の独自予算や国の臨時交付金などを充てるという。

 本会議では、寺島光一郎町長が、新規農作物の導入、漁業者による磯焼け対策支援、農林水産物の2次加工の推進、IT技術を活用した産業育成に取り組むとした新年度の町政執行方針を表明。阿部喜美夫教育長は、PTAや地域団体と連携した青少年育成、給食センターの設備改修を進めるとした教育行政執行方針を示した。

 議事では、町が所有するサクラマス種苗センター(栄野660)を、ひやま漁協(乙部町、市山亮悦組合長)に無償譲渡することを議決した。本会議は新年度予算関連の9議案を予算特別委に付託して休会。15日に一般質問を行う。会期は16日まで。

提供 - 函館新聞社




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