社協椴法華支所 安否確認ボランティア 小市さんと佐々木さん10年目
update 2010/3/10 11:58
函館市社会福祉協議会椴法華支所(新浜町)では、1人暮らしの高齢者の安否を、ボランティアの住民が乳酸菌飲料を手渡しすることで確認している。ボランティアの小市光子さん(67)は毎週、佐々木カチ子さん(74)に飲み物を手渡す。「元気が?」「元気だ」―。そんなやりとりも今年で10年を迎えた。
新八幡町でガソリンスタンドを経営している小市さん方には多くの人が集まる。28年前に漁師の夫、正美さん(当時49)を亡くした佐々木さんもその1人だ。小市さん宅でアルバイトをし、支え、支えられてきた。
休みの日には小市さんや近所の人たちと連れ立って元町など旧市内へ足を延ばすこともある。夫を亡くした当時は落ちこんだが、今は「悩んでいる暇もない」ほど充実した日々を送っている。小市さんが仕事で向かえないときには、従業員の石井里恵さん(33)が、佐々木さんの家へ届ける。「今日はどこ行ぐの?」「漁が始まったね」。世間話をしながら、近況報告もする。
「手軽で親しみやすい」と、旧椴法華村商工会の女性部が乳酸菌飲料を安否確認に使い出したのがきっかけ。2004年に函館市と合併し、同商工会が函館東商工会と変わるまで、「20年以上続けてきた」と小市さんは話す。合併後は、市社会福祉協議会のボランティア事業となり、現在まで続いている。
小市さんは「ボランティアといっても、こちらが励まされる。顔を見ると元気がもらえる」と話す。佐々木さんも「若い人も来てくれるし、顔を合わせて話すのが楽しい。安心できる」と笑顔を見せる。
10年という年月を「あっという間だった」と2人は笑う。「これからも元気で楽しく過ごしたい」と佐々木さんは語り、小市さんも「いつまでも椴法華で暮らしたいと思ってもらえるよう続けたい」と笑顔で話していた。
提供 - 函館新聞社
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