函館市議会 いじめ防止、早期発見へ 小中学校でネットパトロール

update 2010/3/10 11:57

 函館市議会の第1回定例会は9日、一般質問を続行し5人が立った。多賀谷智教育長は、いじめ問題への新たな対策として新年度、インターネット掲示板の書き込みや学校裏サイト(学校非公式サイト)などを監視する「市立小中学校ネットパトロール事業」を実施することを明らかにした。サイト監視運営会社に事業を委託し、5月以降にスタートする予定。市教委と各学校は、定期的または緊急に連絡を受けて対応し、いじめや非行の防止に役立てる。

 いじめの現状と対策について質問した小山直子氏(民主・市民ネット)に答えた。いじめについて多賀谷教育長は、「コンピューターや携帯電話の急速な普及に伴い、インターネット上でのひぼう中傷など新しい形のいじめが増えている」と報告。教師らが独自に対応する場合もあるが、発見が極めて困難なことから、専門家に依頼する。

 市教委によると、昨年7月に開始した道から函館市への情報提供の数は、同9月からことし2月までの半年間、喫煙についての書き込みなど緊急性の高い内容の「週間報告」が33件、それら以外の内容の「月間報告」が593件あった。

 業者は、学校裏サイトや特定クラスの掲示板などの存在を調査し、定期的に書き込み内容などを確認。市教委と各学校に1カ月に1回の頻度で定期的に報告し、緊急性が高い場合はこれとは別に情報を伝える。発見した内容がいじめと判断された場合には、業者がサイト管理者に削除を依頼するなど、状況改善に努力する。

 監視していることが児童や生徒に伝わることで、悪質な書き込みの抑止効果も期待する。多賀谷教育長は「いじめの未然防止や早期発見の取り組みを充実させる」と話した。事業費は1470万円。全額、道ふるさと雇用再生特別基金を活用し、委託業者に4人の雇用を確保する。

 一般質問には小山氏のほか、本間新氏(市民クラブ)と松宮健治氏(公明党)、丸尾隆子氏(共産党)、斉藤明男氏(新生クラブ)が立った。

提供 - 函館新聞社




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