サツマイモの生産体制確立を 厚沢部町議会

update 2010/3/10 11:57

 【厚沢部】渋田正己厚沢部町長は、9日開会の第1回定例町議会で、焼酎原料や生食用として町内での栽培が進んでいるサツマイモの生産拡大について「道内他産地はいまだ試験段階にある。今が新規参入のチャンス」と述べ、新年度にも種苗生産や出荷体制を整備した上で、企業との契約栽培や食品業者の誘致に乗り出す方針を明らかにした。

 中山俊勝氏への答弁。町内では2006年度から、本格焼酎「喜多里(きたさと)」を製造する札幌酒精工業厚沢部工場に向けた、焼酎原料用の黄金千貫(こがねせんがん)の生産が本格化。さらに生食用や菓子原料となるサツマイモの栽培も始まっている。渋田町長は「主産地の九州では連作障害により収量が落ちている。数社の加工業者から問い合わせがある」と説明。新年度は種苗生産や栽培技術の普及向上などの課題整理を進め、本格的な生産体制の確立を目指す考えを示した。

 本会議では渋田町長が、移住・交流施策の推進、サツマイモやブロッコリーなど新規作物の定着やブランド化、特別養護老人ホーム・あっさぶ荘の29床増床などに取り組むとした新年度の町政執行方針を示した。中井文夫教育長は、基礎学力向上のため、市販ゲーム機やデジタル機器を活用した指導方法の工夫、新年度に生徒減少のため複式学級となる館中学校など小規模・複式校の教育充実、特別支援教育の充実を進めるとした、教育行政執行方針を示した。

 総額37億200万円の新年度一般会計予算案、上ノ国町と共同実施する、地域情報通信基盤整備事業の工事請負契約締結など24議案を提案した。会期は12日まで。

提供 - 函館新聞社




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