ナルミ破たん 配当不足額57億円…初の債権者集会開催

update 2009/9/19 11:36

 【乙部、函館】自己破産手続きを開始した建設系資材商社・ナルミ(乙部町、古畑篤社長)の第1回債権者集会が18日、函館地裁で開かれた。破産管財人によると8月末現在の負債総額は61億8716万円に上った。これに対して不動産や現金などの資産額は4億3876万円にとどまることが明らかになった。負債額は今後も膨らむ可能性があるという。

 非公開の集会には約50人が出席。債権者によると冒頭で古畑氏が「申し訳ございません」と、土下座して謝罪したという。

 管財人の山崎英二弁護士が提出した資料によると、8月末までに届け出があった債権者は92件。債権者への配当可能な財産の不足額は57億4846万円に上る。負債額のうち北洋銀行、江差信金、みちのく銀行などの金融機関分はおよそ6割を占める。今後も債権の申し出を認める方針で、負債額はさらに増加する見込みという。負債総額のうち、認否を留保している債権は10億3489万円に上り、債権者からは負債額の早期確定と、迅速な自己破産手続きを求める声も上がったという。

 管財人の説明によると、古畑氏と密接な関係にある辻板金工業(江差町、大口隆一社長)が2005年ごろ、旧北海道拓殖銀行関連の投資をめぐり巨額の損失を抱えたことを発端に、債務肩代わりや運転資金の支援などを続けた結果、融資総額は26億円強に膨らんだ。景気低迷に伴う業績悪化と、巨額の融資が回収できないことが原因で、ナルミの資金繰りも悪化。グループ企業や傘下企業間では、商取引の実態がない融通手形を乱発するなど、不透明な資金操作を繰り返したが、今年3月には資金繰りに行き詰まり経営破たんしたという。民間の信用調査会社によると同社を含むグループ8社の負債総額は100億円を超える見込みだ。

 同日は古畑氏個人と、連鎖倒産した関連会社・本間建設工業(江差町、本間康明社長)の自己破産手続きに伴う債権者集会も開かれた。ナルミの第2回債権者集会は12月17日、同地裁で開かれる予定。

提供 - 函館新聞社




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