函館市内でノロウイルス多発
update 2010/2/26 09:38
函館市内で今季、ノロウイルス(感染性胃腸炎)の集団感染が多発している。道内全体が同じ傾向で、市立函館保健所は「例年より多い年」と認識。警戒を強め、教育施設や高齢者施設に対して注意を呼びかけている。
ノロウイルスは、11月から3月までの冬季に流行する傾向がある。集団発生(1週間に10人以上)した件数は、全道では2006年が231件、07年は216件と比較的多かった。これに対し08年は100件、09年は92件にとどまった。
10年(22日まで)は45件だが、渡島保健所は「昨年を上回るペース」と説明。1月だけの比較では、09年が19件だったのに対し、10年は25件と多く報告されている。
函館市内(年間)は、06年(19件)と07年(17件)が比較的多かったのに対し、08年(4件)と09年(10件)は少なかった。10年(24日まで)は既に6件報告されており、市立函館保健所は「年間では10件は超えるだろう」とみている。また10年(同)の発生で、函館を除く渡島管内は2件、檜山管内はゼロとなっている。
同保健所が今季の傾向として挙げるのは、「保育園や学校など、子どものいる施設での集団発生が多い」ことだ。理由としては、「前年には高齢者のいる施設で発生することが多かったが、一度発生すると適切な消毒方法を身につけるからではないか」とする。
ノロウイルス1つの大きさは100万分の40ミリ。アルコール消毒が効かないうえ、乾燥すると空気中に浮遊し、これが腸まで運ばれると増殖する。日常の対策として同保健所は「ウイルスを洗い流すため、石けんを使った流水での手洗いが効果的」とする。
感染が疑われる人の嘔吐(おうと)や下痢などに遭遇した場合には、汚物はふき取ったぞうきんごと密閉した袋に入れて捨て、後はノロを殺菌できる塩素系消毒剤でふき取ることを勧める。日常的な殺菌では「スプレーを吹きかけると風圧でウイルスが舞い上がるので、ぞうきんに付けてからふき取ってほしい」と呼びかける。
提供 - 函館新聞社
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