厳寒期の恵山タラ漁を支える熟練技

update 2010/2/16 13:19

 真冬の味覚タラが、函館市恵山町で好漁だ。記録的な水揚げではないものの、「うんと揚がる日もあれば、少ないときもある。いずれにしても順調だ」と浜は熱気を帯びている。

 旧恵山町の恵山と御崎両地区の漁師が所属するJFえさん山背泊(やませどまり)支所では、13軒がタラのはえ縄漁に取り組む。

 年明けから豊漁が続いた。1日当たり平均して1隻で1トンの水揚げで、2月に入り、水揚げ量にばらつきが出てきたが「いつもの年よりいい具合。豊漁といえば豊漁」(同支所)。

 浜値は1キロ300―400円。例年より100―200円安い。ふっくらとした白身は、鍋や刺し身、フライなどに。メスの卵はしょうゆ・塩漬け、煮付け。オスの白子も濃厚な味わいと「なげる(捨てる)ところがない」(地元主婦)。

 はえ縄は90メートル、37本の釣り針があり、下準備に手間が掛かる。恵山では、お年寄りが「縄さやめ」と呼ばれる下準備作業に日々汗を流す。

 帰港後に持ち込まれるはえ縄は、釣り針や糸、サンマなどの餌がぐるぐると巻きついた状態。丁寧にほぐし、針に餌をつけやすいように縄をまとめる。熟練の技術がものを言う。

 サクラマス漁の合間に縄さやめをする泉武信さん(76)は「妻といつも浜の話題で盛り上がっている」と慣れた手つきで縄を回す。タラ漁師の二本柳秀一さん(30)は「縄さやめがタラ漁を支えてくれている。手間のかかる仕事だけれど、みんなの丁寧な仕事ぶりに感謝している」と力が入る。

提供 - 函館新聞社




前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです