函館市の新年度予算案、一般会計1275億円
update 2010/2/13 12:10
函館市は12日、2010年度予算案を発表した。一般会計の総額は1275億7000万円で、前年度当初比で2・2%増額した。当初予算の増額は2年連続だが、政府の子ども手当創設で新たにかかる費用(25億6900万円)を除くと、同0・1%増とほぼ前年度並み。西尾正範市長は「子育て・教育に必要なものは盛り込んだ」と述べ、苦しい財政状況の中、公約に掲げた施策の実現を目指したことを伝えた。26日開会予定の市議会第1回定例会に提案する。
国民健康保険事業など10特別会計と、病院事業など5企業会計を合わせた総額は同3・0%増の2534億3800万円。同31・2%増の自転車競走事業では、車券の販売増を見込んだ。
一般会計の歳入は、市税が同3・8%減の320億4500万円。景気低迷の影響で、市民税が減収となる見通し。
普通交付税は同3・1%増の324億4100万円を見込んだ。交付税の不足分を起債(借金)で賄う臨時財政対策債は、同49・6%増の55億100万円。臨財債は2年連続で5割規模の伸びが続き、国の財政状況悪化が表れた。財源不足は33億円で、起債発行や基金の取り崩しで賄う。
歳出で最も多くを占める扶助費は、同14・8%増の354億900万円を計上。子ども手当のほか、生活保護費が当初予算で過去最高額(前年度比12億5400万円増の193億2200万円)となったことが影響した。人件費は行財政改革による職員削減などで、同4・6%減の224億7700万円となる。
事業費は、前年度にあった大規模事業が終了したことから、同7・7%減の97億2800万円に。公約関連施策では、保育料軽減率を拡大(17・2%から20・0%へ。影響額2370万円)。新規では、学校花いっぱい運動推進事業に200万円を、学校図書館にアドバイザーを派遣する事業に100万円を計上。市立学校長の裁量で使える「知恵の予算」を継続し、5400万円を計上。学校図書館図書整備費は同約3倍の3000万円とした。
教育関連では、東部4支所管内にある5中学校のインターネット高速化に840万円を見込み、小中学生の社会教育施設利用(26カ所)を無料化する。
このほかの新規事業では、市民体育館整備推進費に1830万円、公立はこだて未来大学への医学部設置の可能性を探る検討調査費に800万円、神山児童館(仮称)建設事業費に6250万円を計上。地域経済活性化施策としては、緊急雇用対策などを引き続き行う一方で、新たに新規高卒者等雇用奨励補助金として4800万円を盛り込んだ。
提供 - 函館新聞社
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