多宗教が共生する函館あり方議論 開港150周年フォーラム
update 2010/2/7 11:59
函館開港150周年を記念した市民フォーラム「うけいれる日本のこころ」が6日、函館市大手町の函館国際ホテルで行われた。比較宗教学者で東京工芸大名誉教授の加藤智見さんらが日本独自の宗教観や自然を尊ぶ縄文文化について講演、座談会を行い、多宗教が共生する函館の在り方について議論を深めた。
開港でさまざまな宗教や国を受け入れた函館の史実を見直し、世界に平和を発信しようと、市民有志でつくる「開港がくれたおくりもの実行委員会」(石井直樹代表)が企画した。市民ら約100人が参加した。
基調講演で加藤さんは日本の宗教観について「欧米的に優柔不断とされるが、世界の宗教観の1つとして理解し直すべき」とし、「特に函館はさまざまな宗教を温かく受け入れており、世界にアピールする必要がある」と訴えた。
続く座談会は「函館のもつ“共生”」と題し、函館在住の染木泰子さんが司会を務めた。道国際交流センターの山崎文雄代表理事は「宗教の争いが深刻な外国に比べ、日本の寛容性は尊い」とし、「生き物の進化の考え方には科学的に実証できない部分がある」と宗教の重要性を指摘した。市教委の阿部千春参事は縄文文化について「万物に魂が宿り、感謝する精神文化があり、『共生』の基盤ともいえるのでは。すべてに感謝し、平和に暮らしていた事実を発信し、函館の学び観光につなげたい」と語った。講演前には函館メサイヤ合唱団によるミニコンサートも行われた。
提供 - 函館新聞社
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