日銀12月の道南金融経済動向
update 2010/2/3 09:22
日本銀行函館支店(市川信幸支店長)は昨年12月の道南地方の金融経済動向を発表した。公共投資に頭打ち感が見られるが、耐久消費財などに改善の動きがあり、「非常に厳しい状況が続いているが、持ち直しや下げ止まりの兆しもみられる」として総括判断を据え置いた。
個人消費は、主要小売店(10社)の売り上げが催事や特売の前倒しの効果で、前年比0・9%増と、2カ月ぶりに前年を上回った。
家電販売は、引き続きエコポイント対象商品の薄型テレビやDVD・ブルーレイレコーダーが好調。寒波の影響で、暖房機も伸びている。乗用車販売では、新車登録台数で軽乗用車が同8・1%減だったが、エコカー減税の恩恵が大きい普通・小型車は同36・2%増と5カ月連続で前年を上回った。
公共投資は目立った大口案件がなく、これまでの前倒し発注の反動で、前年比12・5%減と4カ月ぶりに減少。景気対策の効果が薄れて頭打ち感がみられ、2006年7月以来、43カ月ぶりに下方修正した。設備投資は、函館市内でドラッグストアなど店舗の着工があり、特に床面積は前年から4・4倍の大幅増。減少テンポが鈍化していることから、08年5月以来21カ月ぶりに上方修正した。
観光面は、主要ホテル(20社)の宿泊客数が前年比5・2%減、函館空港乗降客数が同1・0%減でいずれも20カ月連続のマイナス。函館山ロープウェイが同6・1%減、五稜郭タワーが同7・9%減でともに3カ月連続で前年割れ。ただ減少幅が1ケタ台にとどまり、アジアからの外国人観光客が回復傾向にあり、下げ止まりの兆しがみられる。
生産は造船が高水準の受注残から安定した操業を続け、中国向けの電子部品の輸出も回復し、高めの生産水準。水産加工は個人消費の弱まりから、操業度を引き下げている。
同支店は「個人消費は家計の節約志向がわずかに緩和されたようにみられるが、1月の小売店では、特売の前倒しの反動減がみられる可能性もある」とみている。
提供 - 函館新聞社
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