キタジマ、道ハサップ認証取得
update 2010/1/30 19:25
学校給食用パン・米飯製造のキタジマ(函館市西桔梗町、北島孝雄社長)は道の自主衛生管理認証制度「北海道HACCP(ハサップ)」の認証を取得した。食品の安全確保に向け、工程ごとに衛生管理の徹底を図るシステムで、パン製造工場としては国内初の認定という。
同社は食品業界の不祥事が相次いだ07年から、認証に向けた取り組みをスタート。外部委託せず、自社で衛生管理システムを構築した。認定審査会で1―8まである評価段階のうち、上から2番目の「7」と判定され、昨年12月18日にパン製造と米飯製造のそれぞれで認証を得た。
同社は2000年創業で、道南の小中学校110校に供給するパンと米飯を合わせて1日3万食製造する。特にパン製造では小麦粉やイースト菌を扱うため、雑菌が活動しやすく、より高度な衛生管理が求められ、認証へのハードルも高いとされる。
同社では、2000年に完成した現工場の設計段階からハサップを意識し、施設内を汚染区域、非汚染区域に分けた構造にしてある。製造工程でも原料や製品を外気に触れさせないよう、粉をパイプで製造ラインに送り、その後の工程も機械で行う仕組みにした。
ハサップ取得に向け、原料や製品の搬出入時にも、外気を入れないよう搬入口と運搬用トラックとの間のすき間を埋める「ドッグシェルター」を設置したほか、細菌検査室も新設。ソフト面では、各作業工程や材料の保管状況、手洗いなどの清潔確認まで細かくチェックし、すべて記録に残している。北島社長は「従業員の安全意識が向上したほか、子供たちや保護者に安心感を与え、企業の信頼につながる。今後は最高評価の『8』にレベルアップしたい」と話している。
ハサップは、仕入れから出荷まで段階ごとに行う衛生管理で、各工程の問題点を取り除き、安全性を高めるのが狙い。何か問題が起きた時に原因を特定し、検証しやすくなる。国や一部の都道府県にあり、道は07年度から制度を開始。道内では同社を含め24件が認証を受けている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。