福祉のまちづくり賞に大沼多目的会館
update 2010/1/29 09:30
【七飯、函館】道主催の福祉のまちづくりコンクールで、七飯町の大沼多目的会館「ポロトポント」(大沼町502)が公共的施設部門で福祉のまちづくり賞を受賞した。建物のバリアフリー化など障害者、高齢者に配慮した優良事例を表彰する賞で、建物を所有する七飯町と設計した山田総合設計(函館市日吉町、山田俊幸社長)にこのほど、高橋はるみ知事から表彰状が贈られた。
1998年4月に道福祉のまちづくり条例を施行したのをきっかけに、その取り組みの一環として毎年コンクールを実施している。
ポロトポントはアイヌ語で「大沼、小沼」を表し、昨年2月にオープンした。老朽化した旧大沼公民館を移転改築し、多目的な交流施設としての機能に加え、町役場の大沼出張所も併設している。総事業費は約1億3000万円。
出入り口付近に車いす用の駐車場を設けているほか、玄関スペースに手すり付きのベンチやオストメイト(人工肛門や人工ぼうこうを備えた人)対応トイレを設置。廊下や各部屋の出入り口をゆとりある造りとし、窓の開口部も広くとり自然光を取り入れるようにしている。また、玄関スロープにひさしを設けてロードヒーティングの設置費用を抑えるなど低コスト化も実現し、道南杉や七飯石といった地元資材を活用した点も評価された。
山田総合設計は森町のレストラン「ケルン」やブロイハウス大沼など数多くの公共施設や商業施設を手掛けており、函館市の都市景観賞なども受賞している。山田社長は「過剰に整備しすぎることなく、すべての人が癒やされ、利用しやすい施設を目指して設計に当たった」と話す。
施設を所轄する町町民生活課の田村敏郎課長は「取り組みが評価され光栄。今後も町民の目線に立った施設づくりをしていきたい」としている。
同部門では同会館のほか、5施設が受賞し、道南では商業施設の「フレスポ函館戸倉B棟」(所有者=大和リース、設計者=大和リース札幌支店一級建築士事務所)も選ばれた。
提供 - 函館新聞社
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