乙部町の出荷額 初の1億突破 ブロッコリーなど契約栽培
update 2010/1/27 09:21
【乙部】乙部町で行われている、ブロッコリーを主力とした野菜類の契約栽培は本年度、契約先の大手農産物卸商社に対する販売総額が1億876万円に達し、2005年度の出荷開始以来、初めて1億円の大台を突破したことが町農林課のまとめで分かった。
販売総額は対前年比9・4%の増加。作物別では、ブロッコリーが9249万円(前年比8・1%増)。サニーショコラ、ピュアホワイト、ミルフィーユの3品種を栽培したスイートコーンは927万円(同13・5%増)。4品種を生産したカボチャは552万円(同35・9%増)。町内では春以降、多雨や日照不足などの天候不順に見舞われたものの、3品目ともに販売額は前年度を上回った。本年度はカリフラワーや観賞用カボチャ(ハロウイン用)の試験栽培も行われた。
主力のブロッコリーの栽培面積は、生産をスタートした2005年度には12・5ヘクタールだった。この5年間で面積を順調に伸ばして本年度は27・5ヘクタールに上る。出荷額も05年度と比べて3倍に迫る伸び。販売額から運賃や資材費を差し引いた農家の手取額の割合は、ブロッコリー50・8%、スイートコーン35・3%の高い割合を示した。
町は05年度、後継者難や経営規模の縮小で、生産額の低迷が続いていた町内農業の再生に向けて、契約栽培と新規作物の導入を柱とする農業再生プランを策定。町内の農家を中心に乙部町契約野菜生産出荷組合(佐藤光男組合長)を結成。農産物卸商社・ベジテック(東京)と連携して、首都圏向け野菜類の契約栽培を始めた。
町農林課は「天候に左右されながらも初めて1億円を超える販売額になった。契約栽培は商社との直接取引になり、中間手数料などが削減でき、農家の手取り増加にもつながる。収穫に携わるパートなど雇用開拓にもつながる」とし、今後も多様な新規作物の導入を検討し、安定した生産体制の確立を目指す方針だ。
提供 - 函館新聞社
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