函館市の昨年1年間 人口減少数大幅縮小/七飯からの転入増

update 2010/1/27 09:21

 函館市の住民基本台帳に基づく、昨年1年間の人口減少数は2549人で、08年(3326人)から大幅に縮小された。転出が転入を上回る社会減が1000人台に抑えられた点に加え、周辺の北斗市・七飯町との人口移動がプラスに転じ、統計の残る1981年以降、初めての転入超過となった。市は08年から続く全国的な景気・雇用情勢の悪化が影響し、本州方面への流出が抑えられたとの見方を示している。

 市の人口減少数は年間1000―2000人台で推移してきたが、06年に3559人、07年3339人、08年3326人と3年連続で3000人を上回る状況が続いていた。09年12月末の人口は28万4265人で、1年間で2549人(0・9%)の減少となった。

 内訳をみると、社会減は1340人で、05年以来の1000人台にとどまった。死亡数が出生数を上回る自然減は1434人で、08年(1420人)とほぼ同数。出生数は1894人で08年からは7人増えている。このほか、削除された住民票の回復などによる増加が225人。

 また、周辺2市町との人口移動は北斗市が差し引き28人減だった一方、七飯町からは同97人増え、計69人増加。流出は96年の1740人をピークに減少傾向が続いていたが、増加に転じている。

 市企画部は現段階で流出先の詳細は把握していないとするが、「首都圏や東海地方に仕事を求める人が多かった以前と比較すると、国全体で景気が冷え込んでおり、留まっている面がある」と分析する。

 市全体の65人以上が占める高齢化率は09年12月末で26・7%と、前年比0・7%の増加。地区別では椴法華地区が35・7%と最も高く、港、桔梗などが該当する北部地区が20・2%と最も低い。また北部地区は市内で唯一人口が増えた。

 同部は「今後の景気動向によっては転出がさらに増える可能性も十分にある。下げ止まり傾向にある今のうちに、雇用環境の改善や就業機会の拡大に向けた施策が必要」と話している。

提供 - 函館新聞社




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