市消防本部業務概況まとめ 救急の搬送人数、出動件数増加

update 2010/1/27 09:20

 函館市消防本部は、昨年1年間の「119番」受理状況や出動状況をまとめた。全通報件数は前年比605件増の2万4733件。大半を占める救急要請は、新型インフルエンザの影響もあり、搬送人員数、出動件数ともに増加した。また、火災総件数は減少したが、住宅火災による死者は前年と同数の6人だった。

 ■緊急性低い通報多く、適正利用を

 通報受理状況をみると、救急、救助の要請が同610件増の1万2529件、火災が同24件減の326件。電話での119番通報計2万2910件のうち、固定、公衆電話が計1万5694件、携帯電話は5434件だった。

 このうち、緊急性がない病院の照会が2122件、いたずらや間違い電話が1568件と全体の約15%を占める。同本部通信指令室は「病院照会は『救急医療情報案内センター』の利用を案内しているが浸透していない。消防車のサイレン音を聞き、119番で問い合わせる人もいる」とする。

 ■新型インフル影響、搬送者数増加

 救急出動件数は、同624件増の1万3057件、搬送人員数は同517人増の1万2141人といずれも増加。1日当たり35・8件の出動があり、約40分に1回出動している計算となる。件数、人員数ともに8月ごろから増加傾向にあり、特に10月が前年同月比233人増加した。新型インフルエンザの流行期と重なり、発熱を理由とする搬送要請が目立ったという。

 また、搬送者の半数以上に当たる6122人が入院を必要としない軽症者。同本部では救急車10台で対応しているが、救急要請が重なると遠方の救急隊が出動するため、到着が遅れる場合もあるという。同本部救急課は「救急車で搬送しても、診療の順番は重症度に応じて病院側の判断になる」として、適正利用を求める。

 ■住宅用火災警報器の早期設置を

 火災状況は、同19件減の122件。建物火災は同6件増の75件で、一般、共同住宅での火災50件が含まれる。死者は前年と同数だったが、負傷者は1月の連続放火事件の影響もあり、同17人増の48人だった。車両火災は、ガスボンベの分別回収の成果もあり、ごみ収集車からの出火が16件減少するなど、全体では同10件減の17件となった。

 一方で、1110平方メートルを焼いた湯川の温泉旅館火災など大規模火災の影響で、焼損床面積は同947平方メートル増の2976平方メートルと増加。損害額は約1645万円減の9694万円だった。

 同本部予防課は「出火原因は『たばこ』や『こんろ』などうっかり型が目立つ。死者の半数が高齢者で、逃げ遅れによるものとみられ、住宅用火災警報器を早期に設置し、家族や自分の命を守ってほしい」としている。

提供 - 函館新聞社




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