文化財防火デー、旧イギリス領事館などで消防訓練
update 2010/1/27 09:20
文化財防火デーの26日、道南各地の施設では消防訓練などが行われ、貴重な建造物への防火意識を高めた。
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函館市教育委員会、市消防本部は、市指定有形文化財「旧イギリス領事館」(元町33)で消防訓練を実施した。職員による初期消火や通報、来館者の避難誘導などの火災発生時の初動対応を確認した。
文化財防火デーは1949年1月26日、奈良県で法隆寺金堂が炎上し、壁画が焼損したことを契機に、文化財保護の意識が高まり、55年に制定された。函館市では毎年、博物館や重要文化財に指定されている建造物などで訓練を実施している。
館内の喫茶スペースの調理場から出火したと想定。館内放送で火災発生を知らせるとともに、職員が消防への通報や来館者誘導などを分担し、屋外に避難。現場に到着した消防隊が放水を実施した。屋内では消防隊員の指導で訓練用のエア消火器を使用した初期消火訓練も行われた。
市教委文化財課の榎本伸一主査は「訓練を効果的に実施してもらえた。文化財の保存のためにも有効な取り組みであり、他の施設でも心掛けたい」と話していた。
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【北斗】北斗市郷土資料館(館長・渡辺秀美教育課長)では防火訓練が行われ、同館職員や市消防署員約20人が訓練に臨んだ。
同市内では文化財施設で毎年防火訓練を行っており、同館では初めて。同館は文化財指定の建物ではないが、築45年以上の建物で、古い時代の農機具など約1500点の貴重な資料が展示、保管されていることから今回の訓練施設に選ばれた。
館内の暖房施設から出火したと想定。消防車両4台が出動。119番通報後、車両が到着すると、消防職員が間もなく、放水した。
終了後、南渡島消防事務組合の柳谷友明消防長が講評し、文化財防火デーの意義などを説明。同館や市教委の職員も火災予防の意識を新たにしていた。
提供 - 函館新聞社
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