巨大クレーンの記念品販売…想ひ出委員会
update 2010/1/16 09:41
記憶の断片にいつまでも――。函館港のシンボルとして長年市民に親しまれ、惜しまれながら昨年6月に撤去された旧函館ドック跡地のゴライアスクレーン。その一部を加工した2製品の限定販売が15日、函館市内3カ所で始まった。企画した「ゴライアスクレーン想ひ出委員会」の松石隆代表(北海道大学大学院水産科学研究院准教授)は「函館と自身の記憶をたどれるような重みのある製品に仕上がった」と話している。
ゴライアスクレーンは1973年(昭和48年)に1号機、翌年に2号機(ともに高さ70.5メートル、1基の重量2000トン)を設置。大型船の建造に使用したが、造船不況のあおりを受け稼働を休止。建設から30年以上経過し、老朽化や耐震性の問題などで撤去された。
喪失感を感じていた市民有志約10人が「何か思い出を形に残したい」と集まり、昨年7月に同委員会を発足。函館デザイン協議会の渡辺譲治会長らの協力を得て、すべて手作業で切り出され「世界に一つだけのオリジナル製品」(松石代表)を作り上げた。
製品は、クレーンの象徴となった赤色やさびなどの風合いがある3枚の鉄板(厚さ2.7センチ)を締め付けていた「ボルト」(50個限定、3000円)と、作業用階段の一部を2枚の鉄片にした置物「記憶の切片」(220個限定、1500円)の2種類。それぞれシリアルナンバーが刻まれ、クレーンの歴史などが学べる説明書付き。
市青函連絡船記念館摩周丸(若松町12)、市地域まちづくりセンター1階カフェ「オタジィラ」(末広町4)、JR函館駅2階いるか文庫で販売している。なくなり次第販売終了。問い合わせは同委員会事務局TEL0138-83-1703。
提供 - 函館新聞社
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