冬の味覚 ゴッコ並ぶ

update 2010/1/15 09:34

 見てくれは悪いが味はいい魚「ゴッコ」が、函館市内の市場に並び始めた。正式名称は布袋魚(ホテイウオ)。でっぷりとした体つきから七福神の布袋様にあやかった縁起物という。ぷるんとした独特の食感と濃厚なうまみで人気上昇中だ。

 ゴッコは深海魚。産卵のため、この時期に沿岸に近づき、腹部の吸盤で岩にくっ付き、卵を産む。戸井や恵山地区が好漁場として知られる。

 長年、地元漁師の食卓のみに並ぶ珍魚として扱われてきたが、近年は道南を代表する冬の味覚に成長。ゼラチン質の皮や身、歯ざわりのよい卵のおいしさが広く定着している。

 はこだて自由市場(新川町1)の照井鮮魚店(照井孝二店長)では、昨年末から店頭に。照井店長(58)は「雌は卵、雄は食べ応えのある身が特長。鍋料理、フライ、バター焼きなどどんな料理にも合う」と太鼓判を押す。

 市場関係者によると、14日現在の価格は、1、2キロでオス500円前後、メス1500〜1800円だが、水揚げが落ち着く今月下旬から2月ごろには値段も落ち着くという。また、市場にはすぐ鍋物などにできるようにさばいたものもある。

提供 - 函館新聞社




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